1
00:00:06,720 --> 00:00:09,760
人間はいつか死にますが

2
00:00:09,880 --> 00:00:11,880
今日だとは思いません

3
00:00:14,720 --> 00:00:19,360
いつだって明日や来月　　
来年があると思っています

4
00:00:19,800 --> 00:00:24,560
それが突然　　　　　　
当然ではなくなりました

5
00:00:27,760 --> 00:00:29,200
機長が告げます

6
00:00:29,320 --> 00:00:31,560
〝こちら機長　　
　衝撃に備えよ〞

7
00:00:33,640 --> 00:00:38,480
その放送を実際に聞いたら
多くは亡くなります

8
00:00:40,320 --> 00:00:42,280
赤ん坊を預かりました

9
00:00:48,120 --> 00:00:51,080
叫び続けました　
〝行け　止まるな〞

10
00:00:51,200 --> 00:00:52,720
〝飛行機を降りろ〞

11
00:00:55,840 --> 00:00:58,720
実感しました　
〝これは現実だ〞

12
00:00:58,960 --> 00:01:00,360
〝もうすぐ死ぬ〞

13
00:01:19,880 --> 00:01:22,560
私は川辺に立っていました

14
00:01:26,960 --> 00:01:33,280
隣には知らない男性がいて　　
飛行機が離陸するのを見ました

15
00:01:35,800 --> 00:01:38,120
エンジンから煙が

16
00:01:40,080 --> 00:01:43,960
〝あれは何？〞と聞くと
　彼は〝知らない〞と

17
00:01:46,560 --> 00:01:52,760
飛行機は水平線のかなたに消え
その後 爆発がありました

18
00:01:57,600 --> 00:01:58,760
夢でした

19
00:02:01,480 --> 00:02:06,960
午後の便を予約していましたが
夢のことが忘れられません

20
00:02:07,120 --> 00:02:10,160
乗るべきかどうか
迷いました

21
00:02:12,080 --> 00:02:14,920
係の人が　　　　　
券に手を伸ばします

22
00:02:21,840 --> 00:02:22,800
渡せません

23
00:02:22,920 --> 00:02:24,160
ごめんなさい

24
00:02:24,280 --> 00:02:26,760
夢におびえていました

25
00:02:28,720 --> 00:02:32,560
引き返して車に乗り
家に帰りました

26
00:02:35,320 --> 00:02:37,560
その夜 ニュースを見ました

27
00:02:37,680 --> 00:02:42,280
事故があったはずだと
確信していたんです

28
00:02:44,400 --> 00:02:45,200
事故はなく

29
00:02:45,760 --> 00:02:49,240
ただの思い込みだと
安心しました

30
00:02:50,000 --> 00:02:54,040
そして１月15日
私は家を出て

31
00:02:54,120 --> 00:02:57,280
パム･シーグル

32
00:02:54,720 --> 00:02:56,640
ラガーディア空港へ

33
00:02:58,800 --> 00:03:02,160
月に一度
ニューヨークへ

34
00:03:00,280 --> 00:03:03,760
アイリーン･
シュレファー

35
00:03:02,600 --> 00:03:04,800
乗るのは決まって
５時の便です

36
00:03:07,520 --> 00:03:11,400
でも その日は　　　　　
もっと早い便で行こうと―

37
00:03:11,960 --> 00:03:17,040
２時45分の便を予約したのを
忘れていました

38
00:03:17,360 --> 00:03:21,200
同僚の１人が　
私に言いました

39
00:03:21,320 --> 00:03:24,120
〝空港に行かなくていいの？〞

40
00:03:25,840 --> 00:03:29,600
タクシーをつかまえて
言いました

41
00:03:29,720 --> 00:03:33,120
〝ラガーディア空港まで
　20分で行って〞

42
00:03:33,280 --> 00:03:36,120
〝ただし事故は　　
　起こさないでね〞

43
00:03:41,240 --> 00:03:46,480
2009年１月　　　　　　
米国経済は最悪の状態でした

44
00:03:46,920 --> 00:03:50,480
バリー･レナード

45
00:03:46,920 --> 00:03:50,640
誰もが
困難な時期を過ごし

46
00:03:51,000 --> 00:03:54,040
国の将来を
案じていました

47
00:03:55,160 --> 00:03:57,560
天気の影響が心配でした

48
00:03:57,680 --> 00:04:01,960
遅延や欠航がないことを
祈りました

49
00:04:03,560 --> 00:04:04,440
すみません

50
00:04:04,560 --> 00:04:05,480
大丈夫

51
00:04:06,400 --> 00:04:08,880
夫が搭乗手続きをする間

52
00:04:09,000 --> 00:04:12,200
席がどうなるか
心配でした

53
00:04:11,000 --> 00:04:14,520
テス･ソーサ

54
00:04:12,320 --> 00:04:14,920
どうしても家族全員で

55
00:04:15,040 --> 00:04:17,480
一緒に　　　　　　
座りたかったんです

56
00:04:21,560 --> 00:04:22,880
外は寒いな

57
00:04:24,000 --> 00:04:26,920
シャーロット行きは
旅の最後でした

58
00:04:27,520 --> 00:04:31,200
遅れの原因となった
雲や雪が去り

59
00:04:27,520 --> 00:04:31,200
ジェフ･スカイルズ
副操縦士

60
00:04:31,560 --> 00:04:34,160
ニューヨークは晴天でした

61
00:04:34,520 --> 00:04:36,520
機長とは初仕事です

62
00:04:36,640 --> 00:04:40,680
機長は30年 私は24年
勤めていましたが

63
00:04:40,800 --> 00:04:43,880
顔すら知りませんでした

64
00:04:44,360 --> 00:04:49,120
彼はプロ意識が高く　　　
独特の雰囲気がありました

65
00:04:50,440 --> 00:04:54,720
搭乗して　　　　　　　　　
席が離れていると知りました

66
00:04:55,200 --> 00:04:59,280
ダミアンを抱えたテスは
19Ｅの席へ

67
00:04:55,200 --> 00:05:00,840
マーティン･ソーサ

68
00:04:59,400 --> 00:05:02,600
私の席は23Ｂ

69
00:05:02,720 --> 00:05:06,400
ソフィアは23Ｅで　　
私と通路を隔てた一番右

70
00:05:06,920 --> 00:05:08,280
一緒じゃないの？

71
00:05:08,920 --> 00:05:10,520
その時 私は―

72
00:05:10,720 --> 00:05:17,360
母親として 子供や夫と一緒に
座る権利があると思いました

73
00:05:19,200 --> 00:05:25,240
だから席を変えるよう　
しつこく言い張りました

74
00:05:25,560 --> 00:05:27,800
すみません　席を変えて

75
00:05:27,920 --> 00:05:29,280
娘と一緒に

76
00:05:29,480 --> 00:05:32,720
まず座って　　　　
離陸後に調整します

77
00:05:33,000 --> 00:05:34,600
娘はまだ４歳なの

78
00:05:35,800 --> 00:05:37,480
私が代わります

79
00:05:38,320 --> 00:05:39,200
どうも

80
00:05:39,280 --> 00:05:41,400
とても助かりました

81
00:05:41,600 --> 00:05:47,720
席の変更が その後　　　　　
娘の命を救う結果となりました

82
00:05:49,320 --> 00:05:53,480
母親は落ち着きがなく
注意が必要でした

83
00:05:53,600 --> 00:05:55,560
〝席についてください〞

84
00:05:55,680 --> 00:05:57,640
ベルトを着用させます

85
00:05:57,760 --> 00:06:00,800
でも よくあることです

86
00:05:57,760 --> 00:06:01,200
ドリーン･ウェルシュ
客室乗務員

87
00:06:00,920 --> 00:06:03,560
家族が１組なんて
楽な方です

88
00:06:05,680 --> 00:06:09,400
その時 不安を感じ始めました

89
00:06:10,840 --> 00:06:16,000
実際に立ち上がって　　　　
飛行機を降りようとしました

90
00:06:19,440 --> 00:06:20,520
降りるわ

91
00:06:22,680 --> 00:06:23,520
通して

92
00:06:25,080 --> 00:06:27,840
乗務員が言いました
〝座って〞

93
00:06:27,960 --> 00:06:29,400
〝座ってください〞

94
00:06:31,600 --> 00:06:35,400
私が席に座ると　　
右側に座った男性が

95
00:06:35,600 --> 00:06:40,800
気を遣って　　　　　　　　
優しく声をかけてくれました

96
00:06:42,240 --> 00:06:45,920
手伝いましょうか？
私にも５歳の子が

97
00:06:48,200 --> 00:06:51,000
襟に国旗を付けていました

98
00:06:51,400 --> 00:06:56,760
髪もきちんと整えていて　
とても落ち着いた人でした

99
00:06:57,160 --> 00:07:00,080
大丈夫です　　　　
お気遣いありがとう

100
00:07:05,640 --> 00:07:07,440
1549便 誘導を要請

101
00:07:07,560 --> 00:07:12,680
誘導路ＦＢを経由し　　　　
Ｅの手前で約３分 待機せよ

102
00:07:13,800 --> 00:07:17,240
その日の勤務は
３～11時でした

103
00:07:14,680 --> 00:07:17,240
パトリック･ハートン
管制官

104
00:07:18,240 --> 00:07:23,960
引き継ぎを受け 機械を設定し
周波数を合わせると

105
00:07:24,120 --> 00:07:25,880
仕事を始めました

106
00:07:27,080 --> 00:07:29,120
カクタス1549 ４番滑走路へ

107
00:07:29,240 --> 00:07:31,680
カクタス1549 離陸を許可

108
00:07:31,800 --> 00:07:34,520
カクタス1549 離陸します

109
00:07:34,680 --> 00:07:37,760
機長は滑走路に入り
言いました

110
00:07:38,040 --> 00:07:39,440
〝君が操縦を〞

111
00:07:39,600 --> 00:07:40,640
操縦します

112
00:07:40,800 --> 00:07:42,960
加速を始めました

113
00:07:45,920 --> 00:07:47,960
機長が速度を読みます

114
00:07:48,080 --> 00:07:50,480
80 Ｖ１ 引き起こし

115
00:07:50,600 --> 00:07:53,480
操縦桿を引き 滑走路を後に

116
00:08:03,240 --> 00:08:08,160
飛行機事故の記事を　　
読んだことがありました

117
00:08:08,280 --> 00:08:11,880
多くは離陸後　　　　　
90秒以内に起こります

118
00:08:12,200 --> 00:08:15,760
それで90秒数える
習慣がつきました

119
00:08:15,880 --> 00:08:17,520
安心するんです

120
00:08:20,280 --> 00:08:25,600
私は数え始めました
〝１秒 ２秒 ３秒〞

121
00:08:25,720 --> 00:08:28,200
４秒 ５秒

122
00:08:28,560 --> 00:08:34,800
突然止まって 周りを見ました
〝いくつまで数えたかしら？〞

123
00:08:35,600 --> 00:08:39,120
82秒 83秒

124
00:08:40,840 --> 00:08:45,680
そして思いました　　　　
〝よかった　あと少しだわ〞

125
00:08:45,800 --> 00:08:46,640
すると…

126
00:08:49,440 --> 00:08:52,680
機体は激しく揺れていました

127
00:08:52,800 --> 00:08:56,600
状況を理解できませんでした

128
00:08:56,720 --> 00:09:01,440
上空900メートルで　　
何が起こり得るというのか

129
00:09:04,680 --> 00:09:05,880
大丈夫です

130
00:09:09,320 --> 00:09:12,120
その直後 においがしました

131
00:09:12,400 --> 00:09:17,080
そのにおいは例えて言うなら
電気による火災のようでした

132
00:09:23,280 --> 00:09:26,120
インターホンを手にしました

133
00:09:29,880 --> 00:09:32,840
つながらないのは
初めてでした

134
00:09:37,200 --> 00:09:38,000
大丈夫？

135
00:09:38,120 --> 00:09:39,400
立たないで

136
00:09:40,000 --> 00:09:42,960
客室を前に進みながら

137
00:09:43,080 --> 00:09:46,600
棚に触れ　　　　　　
熱くないか調べました

138
00:09:46,880 --> 00:09:48,360
座ってください

139
00:09:52,680 --> 00:09:56,880
隣の席の人は　　　　
窓の外を見ていました

140
00:09:57,400 --> 00:09:59,600
私を見て言いました

141
00:09:59,840 --> 00:10:03,200
〝エンジンが落ちそうです〞

142
00:10:03,600 --> 00:10:08,120
シートベルトを外して
窓に近づきました

143
00:10:12,120 --> 00:10:14,440
私は〝いい話と悪い話が〞と

144
00:10:14,640 --> 00:10:18,840
〝エンジンは落ちない　
　でも動いてもいない〞

145
00:10:30,120 --> 00:10:32,720
飛行機にはよく乗りますが

146
00:10:32,840 --> 00:10:36,400
ブラッド･　
ウェンツェル

147
00:10:32,840 --> 00:10:37,280
あんな音を聞いたのは
初めてでした

148
00:10:37,600 --> 00:10:39,880
左にある窓を見ると

149
00:10:40,160 --> 00:10:43,160
エンジンから　　　
火花が散っています

150
00:10:47,440 --> 00:10:49,280
突然 止まりました

151
00:10:51,680 --> 00:10:53,360
とても静かでした

152
00:10:55,680 --> 00:10:57,080
何も聞こえない

153
00:10:59,120 --> 00:11:02,520
上空約900メートルに
到達した時

154
00:11:02,640 --> 00:11:06,200
右上に鳥の群れが
見えました

155
00:11:02,640 --> 00:11:06,200
ジェフ･スカイルズ
副操縦士

156
00:11:09,960 --> 00:11:15,360
あまりに近過ぎて　　　　
回避は不可能に思えました

157
00:11:17,520 --> 00:11:22,000
鳥は機体の下を　　　　　
通り過ぎるかに見えました

158
00:11:25,280 --> 00:11:28,400
途端に両エンジンが
推力を失い

159
00:11:28,520 --> 00:11:34,680
機体は下降を始め 急激に
速度を落としていきました

160
00:11:35,480 --> 00:11:40,560
その瞬間 ショックのあまり
頭が真っ白になり

161
00:11:40,680 --> 00:11:42,800
目がかすみました

162
00:11:44,160 --> 00:11:45,400
エンジン始動

163
00:11:45,560 --> 00:11:48,400
機長が行動を開始します

164
00:11:49,000 --> 00:11:50,840
オン オフ

165
00:11:50,960 --> 00:11:53,560
補助動力装置ＡＰＵを始動させます

166
00:11:53,680 --> 00:11:54,520
ＡＰＵ

167
00:11:54,600 --> 00:11:57,320
こう言って　　　　
操縦を代わりました

168
00:11:57,440 --> 00:11:58,560
〝私が操縦する〞

169
00:11:58,640 --> 00:11:59,560
操縦交代

170
00:11:59,640 --> 00:12:03,520
機首を下げ　　　　
滑降飛行を試みます

171
00:12:04,880 --> 00:12:08,400
落下を利用し　　　　　　
速度を出すしかありません

172
00:12:14,760 --> 00:12:18,120
地上に真っ逆さまだと
覚悟しました

173
00:12:20,120 --> 00:12:21,200
思いました

174
00:12:21,960 --> 00:12:27,200
アイリーン･
シュレファー

175
00:12:22,680 --> 00:12:27,200
〝夫に電話しなくちゃ
　もう死ぬんだから〞

176
00:12:29,040 --> 00:12:30,720
私は洗車の最中で

177
00:12:30,840 --> 00:12:35,640
妻は飛行機が故障したと
おびえていました

178
00:12:32,600 --> 00:12:35,640
デヴィッド･
シュレファー

179
00:12:37,760 --> 00:12:39,720
きっと大丈夫だよ

180
00:12:39,920 --> 00:12:42,400
〝墜落する〞と言いました

181
00:12:42,640 --> 00:12:48,320
〝離陸後に何かにぶつかって
　機体から火が出てる〞

182
00:12:48,440 --> 00:12:51,000
火が出てるだって？

183
00:12:51,120 --> 00:12:54,000
深刻な事態だと気づきました

184
00:12:54,440 --> 00:12:58,480
緊急事態だというのに
何もできません

185
00:12:58,600 --> 00:13:04,320
妻が落ち着くよう話を聞き
状況を理解するだけです

186
00:13:04,720 --> 00:13:07,080
アイリーン　聞こえるか？

187
00:13:07,640 --> 00:13:08,520
アイリーン

188
00:13:09,280 --> 00:13:11,000
電話が切れました

189
00:13:15,000 --> 00:13:18,640
その前日　　　　　　
妻と私は乳がん検査の

190
00:13:18,760 --> 00:13:20,880
結果を待っていました

191
00:13:22,320 --> 00:13:27,360
結果を待つ間　　　　　　
不安でたまりませんでした

192
00:13:27,480 --> 00:13:29,880
私は神に祈りました

193
00:13:30,200 --> 00:13:33,400
〝連れていくのなら
　妻でなく私を〞

194
00:13:30,200 --> 00:13:33,680
バリー･レナード

195
00:13:34,760 --> 00:13:37,640
その後 電話が鳴りました

196
00:13:42,080 --> 00:13:44,800
妻に問題はありませんでした

197
00:13:44,960 --> 00:13:47,000
愛してるよ　じゃあ

198
00:14:00,520 --> 00:14:03,960
妻の身代わりになる約束が

199
00:14:04,080 --> 00:14:07,040
果たされるのならそれでいい

200
00:14:08,160 --> 00:14:11,400
エンジン始動　　
燃料制御器 作動

201
00:14:11,560 --> 00:14:14,440
エンジンの再始動を
担いました

202
00:14:14,640 --> 00:14:18,440
ヘッドホンをしていても
点火の音が

203
00:14:18,560 --> 00:14:21,240
聞こえるほど静かでした

204
00:14:21,360 --> 00:14:22,640
ＡＰＵ始動

205
00:14:25,040 --> 00:14:28,360
エンジンの再始動を
諦めました

206
00:14:28,480 --> 00:14:30,000
エンジン始動

207
00:14:30,120 --> 00:14:32,000
完全に壊れていました

208
00:14:32,160 --> 00:14:33,720
ＡＰＵ始動

209
00:14:34,320 --> 00:14:39,920
不時着するしかない状況の中
我々は場所を探しました

210
00:14:40,040 --> 00:14:44,040
しかし見えるのは　　　
道路や家 高層ビルだけ

211
00:14:44,160 --> 00:14:47,000
ニューヨークに　　
空き地はありません

212
00:14:48,320 --> 00:14:52,320
カクタス1549　　　　　　　
１万5000フィートに上昇せよ

213
00:14:52,440 --> 00:14:55,840
パトリック･ハートン
管制官

214
00:14:52,440 --> 00:14:56,680
カクタス１５４９に
西への旋回を指示し

215
00:14:56,800 --> 00:15:00,320
カクタス1549
左旋回 270度

216
00:15:00,440 --> 00:15:02,160
通信を終えました

217
00:15:03,320 --> 00:15:06,680
マイクを切った後
声が聞こえました

218
00:15:06,800 --> 00:15:08,360
カクタス１５４９

219
00:15:06,800 --> 00:15:09,640
実際の音声

220
00:15:08,480 --> 00:15:11,000
鳥の衝突で　　
両エンジン停止

221
00:15:14,840 --> 00:15:20,680
途端に心臓の鼓動が早まり
胸から飛び出しそうでした

222
00:15:22,760 --> 00:15:26,200
機長は管制官と　
話していましたが

223
00:15:26,320 --> 00:15:31,880
高度が低かったため　　　　　
空港までもたないと思いました

224
00:15:32,080 --> 00:15:35,880
カクタス1549　　　
31番滑走路が利用可能

225
00:15:36,520 --> 00:15:37,360
無理だ

226
00:15:38,640 --> 00:15:39,800
では どうする？

227
00:15:39,920 --> 00:15:44,960
テターボロ空港への　
着陸を勧められました

228
00:15:45,080 --> 00:15:49,600
右手にテターボロ空港がある
着陸するか？

229
00:15:53,200 --> 00:15:58,320
機長が返事をする前に　　
こう言いそうになりました

230
00:15:58,600 --> 00:16:01,560
〝無理ですよね？〞
　すると彼は

231
00:16:02,000 --> 00:16:04,400
無理だ　ハドソン川へ

232
00:16:06,440 --> 00:16:10,200
辺りは不気味なほど
静かでした

233
00:16:10,320 --> 00:16:14,680
誰もが現実なのか　　　
確かめているようでした

234
00:16:17,640 --> 00:16:21,760
警報装置が次々と
作動していました

235
00:16:21,880 --> 00:16:25,440
スピーカーの声は
〝衝突注意〞や

236
00:16:27,080 --> 00:16:30,440
〝ギアを下ろせ　　　　
　フラップを下げろ〞と

237
00:16:31,560 --> 00:16:34,920
警報ベルが　　　　
絶え間なく鳴ります

238
00:16:38,440 --> 00:16:42,160
そんな中 機長は　　
冷静に乗客に告げます

239
00:16:42,280 --> 00:16:45,480
〝こちら機長　衝撃に備えよ〞

240
00:16:46,120 --> 00:16:48,720
こちら機長　衝撃に備えよ

241
00:16:48,840 --> 00:16:52,440
機長が言ったのは　　
〝衝撃に備えよ〞でした

242
00:16:52,560 --> 00:16:55,640
落ちるのだと
実感しました

243
00:16:52,560 --> 00:16:56,120
マーティン･ソーサ

244
00:16:56,600 --> 00:17:01,000
どうなるか分かりません
無事に着陸するか

245
00:17:01,120 --> 00:17:05,480
それとも墜落して　
バラバラになるのか

246
00:17:05,880 --> 00:17:09,320
娘のシートベルトを
固く締め

247
00:17:09,480 --> 00:17:13,160
上から覆いかぶさりました

248
00:17:13,280 --> 00:17:15,760
衝撃から守ろうとしたんです

249
00:17:15,880 --> 00:17:19,040
それしかできませんでした

250
00:17:25,760 --> 00:17:27,160
すみません

251
00:17:27,960 --> 00:17:32,680
隣の人が息子を抱くと言うので
お願いしました

252
00:17:33,320 --> 00:17:34,960
男性の腕にいる方が

253
00:17:35,080 --> 00:17:38,920
生存の確率が高いと
思いました

254
00:17:35,080 --> 00:17:38,920
テス･ソーサ

255
00:17:39,040 --> 00:17:40,400
大丈夫

256
00:17:41,840 --> 00:17:43,240
何とかなる

257
00:17:44,680 --> 00:17:47,800
その時 口から出た言葉は

258
00:17:47,920 --> 00:17:50,920
考えとは別のものでした

259
00:17:47,920 --> 00:17:50,920
ジム･ウィテカー

260
00:17:51,800 --> 00:17:54,440
実は予定外の搭乗でした

261
00:17:57,240 --> 00:18:02,440
私はアメフトの球場に関わる
仕事をしていました

262
00:18:03,400 --> 00:18:05,480
会議が早く終わり

263
00:18:07,480 --> 00:18:13,200
ラガーディア空港に直行すると
カウンターで聞きました

264
00:18:13,640 --> 00:18:15,080
〝次の便に空席は？〞

265
00:18:16,200 --> 00:18:19,000
恐らく運命なのでしょう

266
00:18:19,120 --> 00:18:21,640
一席だけ空いていました

267
00:18:23,760 --> 00:18:26,600
こちら機長　衝撃に備えよ

268
00:18:27,160 --> 00:18:30,440
その放送を実際に聞いたら

269
00:18:30,800 --> 00:18:32,840
多くは亡くなります

270
00:18:33,640 --> 00:18:38,800
〝あなたは死にます〞と　　　　
　丁寧に言われるようなものです

271
00:18:39,640 --> 00:18:43,640
私の役目は　　　　　　　
不時着時の姿勢の指示です

272
00:18:44,080 --> 00:18:45,360
頭を下げて

273
00:18:45,480 --> 00:18:49,080
身構えて　頭を下げて
姿勢を低く

274
00:18:49,240 --> 00:18:55,000
その瞬間 自分が死ぬという
現実を受け入れました

275
00:18:55,360 --> 00:18:58,200
それから後は

276
00:18:55,360 --> 00:19:00,840
ドリーン･ウェルシュ
客室乗務員

277
00:18:58,480 --> 00:19:01,600
途方もない
悲しみに襲われました

278
00:19:01,920 --> 00:19:05,360
あんな思いは　　
二度とごめんです

279
00:19:07,320 --> 00:19:12,440
通話は２度切れ ３度目に
機長の放送がありました

280
00:19:12,560 --> 00:19:14,080
〝衝撃に備えよ〞

281
00:19:16,440 --> 00:19:19,920
私は
〝墜落するわ〞と言い

282
00:19:17,680 --> 00:19:21,240
アイリーン･
シュレファー

283
00:19:20,440 --> 00:19:22,520
別れを言いました

284
00:19:24,400 --> 00:19:29,000
妻の最後の言葉を聞き
私も愛を伝えました

285
00:19:27,160 --> 00:19:30,760
デヴィッド･
シュレファー

286
00:19:29,120 --> 00:19:33,760
みんなを頼むと言われ
本当にショックでした

287
00:19:35,920 --> 00:19:39,080
実際の音声

288
00:19:36,200 --> 00:19:39,080
リンカーントンネルの
北2.4キロ

289
00:19:39,200 --> 00:19:41,240
高度は　　　　　　
２７０メートル以下

290
00:19:41,360 --> 00:19:44,120
レーダー上にあるが
高度が低い

291
00:19:44,240 --> 00:19:46,240
まだ飛行中か？

292
00:19:46,600 --> 00:19:47,560
飛行中です

293
00:19:47,760 --> 00:19:49,000
事故が起こる

294
00:19:49,120 --> 00:19:52,400
高度は次第に下がりました

295
00:19:54,840 --> 00:19:57,200
ついに管制官が一番―

296
00:19:54,840 --> 00:19:58,360
パトリック･ハートン
管制官

297
00:19:57,320 --> 00:20:00,040
避けたい
セリフを言いました

298
00:20:00,160 --> 00:20:02,200
〝レーダーから消失〞

299
00:20:02,320 --> 00:20:06,920
普通なら　　　　　　　　　
墜落の直前に言うセリフです

300
00:20:07,440 --> 00:20:10,640
カクタス1549
レーダーから消失

301
00:20:11,840 --> 00:20:16,000
ハドソン川の　　　　　　　
上空270メートルを飛行中

302
00:20:16,360 --> 00:20:19,400
川に向かって　　　
下降しているようだ

303
00:20:19,520 --> 00:20:24,800
信じられないという思いで
胃が痛くなりました

304
00:20:26,240 --> 00:20:28,560
近年まれに見る―

305
00:20:28,680 --> 00:20:32,960
悲惨な飛行機事故に　
関わったと思いました

306
00:20:33,200 --> 00:20:37,440
ハドソン川へ行くと
言っていました

307
00:20:44,760 --> 00:20:49,120
ジョージ･ワシントン橋が
窓から見えました

308
00:20:52,640 --> 00:20:54,480
すれすれでした

309
00:20:54,720 --> 00:20:55,640
それから

310
00:20:54,720 --> 00:20:58,240
ブラッド･　
ウェンツェル

311
00:20:57,080 --> 00:21:00,800
機体は徐々に
勢いを増していき

312
00:21:01,480 --> 00:21:06,880
スピードを上げながら　　　
下へ下へと落ちていきました

313
00:21:08,800 --> 00:21:12,920
〝奇跡はない　死ぬんだ〞と
　思いました

314
00:21:17,000 --> 00:21:18,840
娘を思いました

315
00:21:21,200 --> 00:21:24,560
マンハッタンの　　　
高層ビルより低くなり

316
00:21:24,680 --> 00:21:27,680
川に落ちると思いました

317
00:21:29,280 --> 00:21:34,400
機体は壊れても　　　　　　　
生き残れると確信していました

318
00:21:35,840 --> 00:21:40,040
どうやって脱出するかを
考え始めました

319
00:21:40,800 --> 00:21:43,240
どのドアから出るのか

320
00:21:43,680 --> 00:21:48,320
火災が発生し
金属が散乱するでしょう

321
00:21:47,680 --> 00:21:51,200
パム･シーグル

322
00:21:48,440 --> 00:21:52,160
水中の暗闇にいる
自分が見えたのです

323
00:21:56,160 --> 00:22:00,320
前の椅子を持ち　　　　
頭を下にして待ちました

324
00:22:00,440 --> 00:22:03,240
ジェフ･スカイルズ
副操縦士

325
00:22:00,440 --> 00:22:03,720
着水の直前
機長が聞きました

326
00:22:03,840 --> 00:22:05,720
〝他に何かできるか？〞

327
00:22:05,840 --> 00:22:08,880
私は答えました　
〝何もできません〞

328
00:22:18,280 --> 00:22:22,560
窓から水面が　　　　
近づくのが見えました

329
00:22:24,880 --> 00:22:30,160
前の席にひざを立て掛け
赤ん坊を引き寄せました

330
00:22:31,320 --> 00:22:32,720
彼女は体を倒し

331
00:22:33,920 --> 00:22:35,640
機体は川の中へ

332
00:22:37,280 --> 00:22:39,760
大変な衝撃でした

333
00:22:44,920 --> 00:22:45,880
〝神よ〞

334
00:22:46,000 --> 00:22:49,240
〝赤ん坊を離さないよう
　力をください〞

335
00:22:46,000 --> 00:22:49,240
ジム･ウィテカー

336
00:23:01,840 --> 00:23:02,920
その後は

337
00:23:04,880 --> 00:23:05,720
無です

338
00:23:10,280 --> 00:23:15,600
直後に水が足首の辺りまで
上がってきました

339
00:23:17,840 --> 00:23:20,560
それからは　　　
まさに大混乱です

340
00:23:30,800 --> 00:23:34,000
窓には隙間が　
できていたので

341
00:23:34,120 --> 00:23:36,320
水が下からだけでなく

342
00:23:34,120 --> 00:23:37,680
マーティン･ソーサ

343
00:23:36,440 --> 00:23:39,800
窓からも
流れ込んできました

344
00:23:40,640 --> 00:23:44,000
ベルトを外し　
娘を抱えました

345
00:23:44,880 --> 00:23:49,280
娘は泣き叫び　　　　　　
私自身もおびえていました

346
00:23:52,520 --> 00:23:56,640
みんなパニックで
判断力を失っていました

347
00:23:55,760 --> 00:23:59,320
ブラッド･　
ウェンツェル

348
00:23:56,880 --> 00:24:01,200
誰かが乗客たちに
指示を出す必要が

349
00:24:01,320 --> 00:24:03,440
あると思いました

350
00:24:04,440 --> 00:24:05,720
立ち上がれ

351
00:24:05,880 --> 00:24:08,200
立って前に進んで

352
00:24:08,320 --> 00:24:11,800
荷物を取ろうとする人に
叫びました

353
00:24:11,920 --> 00:24:14,720
〝荷物なんて　　
　どうでもいい〞

354
00:24:17,760 --> 00:24:21,280
それでも　　　　　　　
やめない人に言いました

355
00:24:21,400 --> 00:24:23,560
〝人が溺れてもいいのか？〞

356
00:24:24,120 --> 00:24:25,040
行って

357
00:24:26,800 --> 00:24:30,320
叫び続けました　　　
〝行け　立ち止まるな〞

358
00:24:30,440 --> 00:24:31,800
〝飛行機を降りろ〞

359
00:24:33,280 --> 00:24:35,120
飛行機を降りろ

360
00:24:37,000 --> 00:24:40,360
抱えていた赤ん坊は
無事でした

361
00:24:41,960 --> 00:24:45,200
母親にその子を返しました

362
00:24:50,800 --> 00:24:52,160
そして〝行こう〞と

363
00:24:58,240 --> 00:25:01,720
息子を連れ　　　　　
這って前に進みました

364
00:25:02,480 --> 00:25:03,440
通して

365
00:25:03,560 --> 00:25:07,760
仕方がありません　　
通路では人が押し合い

366
00:25:07,880 --> 00:25:10,800
潰される可能性が
ありました

367
00:25:07,880 --> 00:25:10,800
テス･ソーサ

368
00:25:17,280 --> 00:25:20,440
でも途中から　　
進めなくなります

369
00:25:23,120 --> 00:25:26,560
誰もが私を　　　　　
追い越していきました

370
00:25:26,680 --> 00:25:30,040
生き残りを懸けた
戦いなのです

371
00:25:32,560 --> 00:25:38,680
右を見ても左を見ても　　　　
人が座席によじ登っていました

372
00:25:39,800 --> 00:25:41,520
叫び声がしました

373
00:25:42,240 --> 00:25:46,200
１人の女性が
胸に赤ん坊を抱え

374
00:25:43,840 --> 00:25:47,480
ブラッド･　
ウェンツェル

375
00:25:46,320 --> 00:25:49,360
おびえた顔を
していました

376
00:25:49,560 --> 00:25:53,320
あんなにおびえた顔は
初めて見ました

377
00:25:58,800 --> 00:26:00,640
利己的な自分が

378
00:26:01,080 --> 00:26:05,800
〝飛行機を降りろ　　　　
　出口はもう目の前だ〞と

379
00:26:05,920 --> 00:26:08,880
振り向くと　　　　
彼女が叫んでいます

380
00:26:14,200 --> 00:26:18,200
思い直しました　　　　
〝彼女を助けなかったら〞

381
00:26:18,960 --> 00:26:21,200
〝二度と熟睡できない〞

382
00:26:22,920 --> 00:26:25,640
行け　そこをどいてくれ

383
00:26:25,760 --> 00:26:28,600
人をなぎ倒して戻りました

384
00:26:28,720 --> 00:26:29,960
どいてくれ

385
00:26:31,920 --> 00:26:32,760
前に行け

386
00:26:32,880 --> 00:26:34,680
みんなが道を空けず

387
00:26:35,440 --> 00:26:37,920
私は腹を立てました

388
00:26:38,120 --> 00:26:39,000
どけ

389
00:26:40,240 --> 00:26:44,000
２人を抱え　　　　　　　　
〝一緒に行こう〞と言いました

390
00:26:46,640 --> 00:26:50,960
おぼつかない足取りで
通路を歩きます

391
00:26:57,000 --> 00:26:59,080
彼女は気を失いました

392
00:26:59,200 --> 00:27:01,760
奥さん しっかり

393
00:27:03,960 --> 00:27:07,240
アドレナリンが　
あふれ出しました

394
00:27:07,360 --> 00:27:09,840
それくらいの恐怖でした

395
00:27:07,360 --> 00:27:10,920
アイリーン･
シュレファー

396
00:27:09,960 --> 00:27:12,520
危険が
目の前まで来てると

397
00:27:12,640 --> 00:27:15,440
確信していました

398
00:27:23,880 --> 00:27:25,080
その時 電話が

399
00:27:28,440 --> 00:27:29,640
夫でした

400
00:27:30,040 --> 00:27:34,480
着陸したか聞かれ　　
水の中だと答えました

401
00:27:35,360 --> 00:27:40,080
水の中でも 点火する　
危険はあると思ったので

402
00:27:40,200 --> 00:27:42,200
脱出しろと言いました

403
00:27:40,200 --> 00:27:42,200
デヴィッド･
シュレファー

404
00:27:42,320 --> 00:27:45,240
すぐ飛行機の外に出るんだ

405
00:27:45,880 --> 00:27:47,400
前に進みました

406
00:27:51,360 --> 00:27:54,320
ドアに人が押し寄せています

407
00:27:54,440 --> 00:27:57,640
私もその群れに加わりました

408
00:27:59,600 --> 00:28:03,440
ドアの外に出ると
そこにあるのは

409
00:28:04,320 --> 00:28:05,280
混乱です

410
00:28:10,560 --> 00:28:13,640
水は冷たく　　　
機体は沈んでいく

411
00:28:13,760 --> 00:28:16,920
燃料が漏れ　　　　　
点火の危険があります

412
00:28:17,400 --> 00:28:20,000
遠くに行きたかった

413
00:28:21,640 --> 00:28:24,560
その時　　　　　　　
後ろの人が動きました

414
00:28:27,320 --> 00:28:28,880
電話が切れました

415
00:28:29,440 --> 00:28:30,320
ちくしょう

416
00:28:36,320 --> 00:28:39,240
泥に はまったみたいでした

417
00:28:40,240 --> 00:28:43,040
冷たくて重かったんです

418
00:28:44,920 --> 00:28:48,840
翼の上に戻れるか　
辺りを見回しました

419
00:28:50,640 --> 00:28:55,400
すると数人が　　　　　　　
岸に向かって泳いでいました

420
00:29:00,040 --> 00:29:02,240
ボートが見えました

421
00:29:07,240 --> 00:29:09,440
よじ登ろうとしますが

422
00:29:09,560 --> 00:29:12,120
手が滑って登れません

423
00:29:17,160 --> 00:29:20,120
ようやく中に飛び込みました

424
00:29:22,000 --> 00:29:27,880
後ろにいた若い女性が　　　　
手足をジタバタさせていました

425
00:29:29,280 --> 00:29:30,600
パスポートが

426
00:29:30,720 --> 00:29:33,960
また水に落とされました

427
00:29:37,600 --> 00:29:41,240
アドレナリンが　　
噴き出した状態でも

428
00:29:41,360 --> 00:29:43,480
冷たい水は危険です

429
00:29:43,600 --> 00:29:46,200
手足の感覚を失いました

430
00:29:48,080 --> 00:29:51,600
すぐ助けが来ないと
溺れ死にます

431
00:29:57,360 --> 00:29:59,320
前に進むんだ

432
00:29:59,480 --> 00:30:03,880
出口に着くと　　　　　　
〝赤ちゃんよ〞と誰かが叫び

433
00:30:04,240 --> 00:30:05,720
抱き上げました

434
00:30:04,240 --> 00:30:05,720
ブラッド･　
ウェンツェル

435
00:30:06,960 --> 00:30:07,800
大丈夫？

436
00:30:08,480 --> 00:30:11,720
それ以降　　　　　
親子を見失いました

437
00:30:17,160 --> 00:30:19,160
外では人が密集し

438
00:30:19,840 --> 00:30:21,320
大混雑です

439
00:30:23,000 --> 00:30:28,880
翼の上は いっぱいで　　　　
ボートにしか場所がありません

440
00:30:31,360 --> 00:30:34,520
でもボートは翼の下でした

441
00:30:37,080 --> 00:30:38,640
ひっくり返します

442
00:30:39,000 --> 00:30:40,760
飛び乗りました

443
00:30:43,360 --> 00:30:45,600
奥まで這っていきます

444
00:30:46,480 --> 00:30:51,000
ボートが少し沈み　　　
他の人が乗ってきました

445
00:30:52,360 --> 00:30:57,880
唯一 気掛かりだったのは　
沈んでいく飛行機のことです

446
00:30:58,360 --> 00:31:01,720
〝みんな脱出したのか？
　死者の数は？〞

447
00:31:02,880 --> 00:31:04,480
〝中では何が？〞

448
00:31:10,480 --> 00:31:12,200
人間は誰でも

449
00:31:12,640 --> 00:31:14,440
いつか死にます

450
00:31:12,640 --> 00:31:16,160
ヴァリー･コリンズ

451
00:31:14,560 --> 00:31:17,960
生き続ける人は
どこにもいません

452
00:31:19,040 --> 00:31:21,320
でも今日だとは思いません

453
00:31:21,440 --> 00:31:26,360
いつだって明日や来月　　
来年があると思っています

454
00:31:26,760 --> 00:31:31,480
それが突然　　　　　　
当然ではなくなりました

455
00:31:37,160 --> 00:31:39,600
本当に悪夢のようでした

456
00:31:40,800 --> 00:31:46,520
狭い場所に閉じ込められて
逃げることもできません

457
00:31:47,600 --> 00:31:50,680
水は深くなり溺れる寸前です

458
00:31:52,920 --> 00:31:54,560
それだけは嫌

459
00:31:56,120 --> 00:31:58,880
でも我に返って思いました

460
00:31:59,000 --> 00:32:03,800
〝飛行機から降りなくちゃ
　子供が３人もいるのよ〞

461
00:32:04,760 --> 00:32:07,880
後ろには行けません
前に進んで

462
00:32:08,000 --> 00:32:09,440
私は叫びました

463
00:32:09,560 --> 00:32:12,760
〝後ろには行けない
　前に進んで〞

464
00:32:12,880 --> 00:32:17,160
それが私にできる
唯一のことでした

465
00:32:13,480 --> 00:32:17,160
ドリーン･ウェルシュ
客室乗務員

466
00:32:18,880 --> 00:32:21,000
私は ただ夢中になって

467
00:32:21,400 --> 00:32:24,400
押したり叫んだりしました

468
00:32:24,920 --> 00:32:31,400
前で立ち止まっている人たちを
何とか動かそうとしたんです

469
00:32:31,520 --> 00:32:34,840
前に進んで　さあ早く！

470
00:32:38,960 --> 00:32:42,480
ふと見ると
非常口が開いていました

471
00:32:41,560 --> 00:32:45,080
マーティン･ソーサ

472
00:32:42,600 --> 00:32:46,160
通路の先が
明るくなっていたんです

473
00:32:49,440 --> 00:32:52,960
妻が息子を抱いて
立っていました

474
00:32:53,280 --> 00:32:55,000
ほっとしました

475
00:32:55,720 --> 00:32:58,320
妻は気を失うことなく

476
00:32:58,920 --> 00:33:01,440
腕の中の息子も無事です

477
00:33:02,120 --> 00:33:03,320
出血もない

478
00:33:07,960 --> 00:33:10,200
２人とも無言でした

479
00:33:11,800 --> 00:33:13,960
とにかく外に出ようと

480
00:33:20,520 --> 00:33:25,240
ひざまで冷たい水に漬かり
翼に立つなんて予想外です

481
00:33:25,360 --> 00:33:26,840
しかも子連れで

482
00:33:25,360 --> 00:33:26,840
テス･ソーサ

483
00:33:29,960 --> 00:33:31,960
叫び出しました

484
00:33:36,200 --> 00:33:40,680
誰かは分かりませんが
ある男性が

485
00:33:40,800 --> 00:33:45,560
私を指して言いました　
〝子供たちを受け取って〞

486
00:33:45,680 --> 00:33:50,440
こう思いました　　　　　
〝私にもできることがある〞

487
00:33:54,560 --> 00:33:59,400
母親に向かって言いました
〝赤ちゃんを渡して〞

488
00:34:05,360 --> 00:34:07,960
他の乗客が息子を受け取り

489
00:34:08,080 --> 00:34:11,880
濡れた体を　　　　　　　
みんなが温めてくれました

490
00:34:13,240 --> 00:34:15,400
次に娘を受け止め

491
00:34:17,840 --> 00:34:19,600
抱いてくれました

492
00:34:21,080 --> 00:34:26,120
まるで使命であるかのように
しっかりと

493
00:34:32,160 --> 00:34:36,160
前に行く途中　　　　　
救命胴衣を拾おうとして

494
00:34:36,360 --> 00:34:38,520
自分の足を見ました

495
00:34:41,200 --> 00:34:44,840
衝突の瞬間　　　　
とがった鉄の破片が

496
00:34:44,960 --> 00:34:49,560
足に刺さったようですが
気づきませんでした

497
00:34:50,600 --> 00:34:52,640
アドレナリンのせいね

498
00:34:55,720 --> 00:35:01,200
口から血が出ていることは
まだ気づいていません

499
00:35:01,440 --> 00:35:03,280
ひどい姿でした

500
00:35:07,000 --> 00:35:10,440
滑り下りると　　　
血が飛び散りました

501
00:35:11,400 --> 00:35:14,400
みんな驚いて私を見ました

502
00:35:19,520 --> 00:35:20,680
フェリーよ

503
00:35:21,880 --> 00:35:23,080
フェリーを見て

504
00:35:24,880 --> 00:35:26,640
ようやく誰かが

505
00:35:26,760 --> 00:35:30,080
助けてくれると
思いました

506
00:35:26,760 --> 00:35:30,240
アイリーン･
シュレファー

507
00:35:30,400 --> 00:35:32,120
安心しました

508
00:35:32,320 --> 00:35:33,720
ここよ

509
00:35:34,640 --> 00:35:35,880
早く来て

510
00:35:41,560 --> 00:35:43,120
でも次の危険が

511
00:35:43,960 --> 00:35:47,400
全員が　　　　　　　　　
手を挙げて叫び出しました

512
00:35:47,520 --> 00:35:48,720
止まって！

513
00:35:50,720 --> 00:35:56,880
とてつもなく巨大な船が　
目の前にやって来たのです

514
00:35:59,920 --> 00:36:01,320
止まりません

515
00:36:07,160 --> 00:36:11,320
フェリーにぶつかり
また水に落ちました

516
00:36:16,160 --> 00:36:18,040
うんざりしました

517
00:36:18,400 --> 00:36:23,600
ようやく終わりかと思えば
そうではなく

518
00:36:23,720 --> 00:36:27,040
またひどいことが
起こるのです

519
00:36:27,240 --> 00:36:32,720
そうして何度も不安と安心を
繰り返していました

520
00:36:38,160 --> 00:36:40,440
フェリーに乗るための

521
00:36:39,240 --> 00:36:42,680
シェイ･チルダーズ

522
00:36:40,560 --> 00:36:43,360
縄ばしごが
下りてきました

523
00:36:43,680 --> 00:36:48,640
つかんだ途端に　　　　
フェリーが後ろに下がり

524
00:36:49,040 --> 00:36:51,040
私は水に落ちました

525
00:36:59,480 --> 00:37:04,440
現場に近づくと　　　　　　　
視界の端に赤い服が見えました

526
00:37:08,120 --> 00:37:13,680
彼女は ただ縄につかまり
登ろうともしていません

527
00:37:13,920 --> 00:37:18,040
私は言いました　　　
〝あの人の救助が先だ〞

528
00:37:22,760 --> 00:37:24,880
水に飛び込みました

529
00:37:35,680 --> 00:37:38,680
名前を聞くと彼女は
〝シェイ〞と答え

530
00:37:37,160 --> 00:37:40,560
マイケル･　
デラニー巡査

531
00:37:38,800 --> 00:37:42,560
私も名前を言い
救出を約束しました

532
00:37:42,920 --> 00:37:45,920
縄を登るのは　
無理だと判断し

533
00:37:46,040 --> 00:37:48,200
手を離すよう言いました

534
00:37:48,640 --> 00:37:50,400
彼女は〝ひかれる〞と

535
00:37:50,720 --> 00:37:53,200
〝僕を信じて〞と言いました

536
00:37:54,440 --> 00:37:58,480
縄から手を離した
彼女の腕をつかみ

537
00:37:58,640 --> 00:38:01,080
仲間と懸命に泳ぎました

538
00:38:03,800 --> 00:38:07,240
近くのボートを目指しました

539
00:38:29,400 --> 00:38:32,400
彼女の救助はそこまでです

540
00:38:33,720 --> 00:38:35,720
次の救助に行きました

541
00:38:41,440 --> 00:38:45,600
ニューヨークから　
シャーロットに向け

542
00:38:45,720 --> 00:38:47,920
出発した直後のこと

543
00:38:48,040 --> 00:38:53,920
ＵＳエアウェイズ1549便が
空中で惨事に見舞われました

544
00:38:55,400 --> 00:39:01,440
機体は155名を乗せたまま
川に着水した模様です

545
00:39:01,560 --> 00:39:03,840
事故のことを聞いて

546
00:39:03,960 --> 00:39:06,480
ケガ人が多いと
思いました

547
00:39:03,960 --> 00:39:07,560
ヒルダ･　　　　　
ロケディエゲス医師

548
00:39:06,600 --> 00:39:07,920
たくさんの―

549
00:39:09,320 --> 00:39:12,920
死者や行方不明者も
いるだろうと

550
00:39:13,040 --> 00:39:15,600
それくらいの事故でした

551
00:39:19,760 --> 00:39:24,440
それから別の場所を
見て回りました

552
00:39:24,880 --> 00:39:29,120
ケガをした乗客で　　　　
いっぱいだと思ったのです

553
00:39:32,480 --> 00:39:37,640
しかし実際に目にしたのは
想像していた光景と

554
00:39:37,800 --> 00:39:41,640
あまりにも違っていたのです

555
00:39:48,720 --> 00:39:52,080
人々は ただ座っていました

556
00:39:52,360 --> 00:39:55,560
毛布をかぶって　
じっとしています

557
00:39:56,600 --> 00:39:58,120
凍ったかのように

558
00:40:03,680 --> 00:40:07,200
息遣いが聞こえるほど
静かでした

559
00:40:07,440 --> 00:40:11,320
赤ん坊の　　　　　　　　　
かすかな泣き声が聞こえます

560
00:40:18,040 --> 00:40:21,240
首にカードを下げられました

561
00:40:21,360 --> 00:40:24,200
すぐに目的が分かりました

562
00:40:24,400 --> 00:40:25,680
人数確認です

563
00:40:24,400 --> 00:40:27,880
ブラッド･　
ウェンツェル

564
00:40:27,000 --> 00:40:30,080
落ち着かない
気持ちでした

565
00:40:30,640 --> 00:40:33,920
生存者の数を　
確かめるなんて

566
00:40:41,880 --> 00:40:44,320
突然
発表がありました

567
00:40:43,040 --> 00:40:46,440
ブラッド･　
ウェンツェル

568
00:40:44,440 --> 00:40:47,760
〝信じられない
　全員が無事だ〞

569
00:40:55,840 --> 00:40:59,160
人生の最もすばらしい
瞬間でした

570
00:40:59,280 --> 00:41:01,840
自分が奇跡の一部だなんて

571
00:41:03,000 --> 00:41:08,880
155名の人が墜落の危機に遭い
全員が無事でした

572
00:41:09,600 --> 00:41:11,680
現実とは思えない

573
00:41:12,520 --> 00:41:14,120
夢のようです

574
00:41:19,320 --> 00:41:20,960
水に長く漬かり

575
00:41:21,080 --> 00:41:24,720
低体温症で　　　　　　
吐き気をもよおしました

576
00:41:24,840 --> 00:41:27,880
病院での治療が必要でした

577
00:41:28,080 --> 00:41:33,120
救急車のところまで
担架で連れられる時

578
00:41:30,480 --> 00:41:33,920
パム･シーグル

579
00:41:33,240 --> 00:41:36,080
事の大きさに
気がつきました

580
00:41:36,200 --> 00:41:38,680
空にはヘリコプターが飛び

581
00:41:38,920 --> 00:41:42,120
マスコミが　　　　　　
フラッシュを浴びせます

582
00:41:43,120 --> 00:41:46,600
質問が飛びます　　　　
〝何があったんですか？〞

583
00:41:46,720 --> 00:41:50,120
何が起こったんですか？
生存者は？

584
00:41:50,360 --> 00:41:52,520
教えてください

585
00:41:52,920 --> 00:41:53,960
思いました

586
00:41:54,080 --> 00:41:58,480
〝こっちこそ　　　　　　　　
　何があったか教えてほしい〞

587
00:42:01,360 --> 00:42:06,280
赤十字の毛布を見て　　　
報道陣がカメラを向けます

588
00:42:06,400 --> 00:42:08,080
〝何が起こった？〞

589
00:42:08,640 --> 00:42:10,240
話を聞かせて

590
00:42:10,360 --> 00:42:12,200
私は言いました

591
00:42:12,640 --> 00:42:16,760
娘に父親がいるのは
機長のおかげです

592
00:42:19,960 --> 00:42:22,280
まさか そのセリフを

593
00:42:22,680 --> 00:42:26,120
その後　　　　　　　
何ヵ月も言われるとは

594
00:42:28,040 --> 00:42:31,720
次の話題は　　　　　　　
〝ハドソン川の奇跡〞です

595
00:42:31,840 --> 00:42:35,560
乗客が当時の状況を語ります

596
00:42:36,160 --> 00:42:38,120
〝34丁目の奇跡〞ならぬ

597
00:42:39,040 --> 00:42:41,600
〝ハドソン川の奇跡〞です

598
00:42:42,360 --> 00:42:46,160
あれは間違いなく
奇跡でした

599
00:42:43,400 --> 00:42:46,160
アイリーン･
シュレファー

600
00:42:47,360 --> 00:42:49,200
感謝しています

601
00:42:49,320 --> 00:42:52,120
でも悪いこともあります

602
00:42:52,240 --> 00:42:56,240
今でも悪夢を見るし
不安を感じます

603
00:43:02,240 --> 00:43:07,080
もしやり直せるなら　　　
1549便には乗りません

604
00:43:07,240 --> 00:43:09,600
今でも つらいですから

605
00:43:10,080 --> 00:43:15,440
私が願っているのは　　
このような経験を通じて

606
00:43:15,560 --> 00:43:19,000
人間や母親として
向上すること

607
00:43:19,120 --> 00:43:22,400
妻や姉妹 娘としても

608
00:43:28,640 --> 00:43:30,960
あの日 私は幸運でした

609
00:43:31,080 --> 00:43:36,440
おかげで今も生きて
家族と一緒にいられます

610
00:43:36,800 --> 00:43:40,320
この人生で
まだやることがある

611
00:43:43,040 --> 00:43:47,560
久しぶりに起きた
いい出来事だったので

612
00:43:49,280 --> 00:43:52,440
世間が沸きました

613
00:43:54,320 --> 00:43:57,200
私自身も有頂天でした

